非城識人ノート

日本の城、中世史、読書、思いつき…など

読了本

千々和到著『板碑と石塔の祈り』(山川出版社日本史リブレット、2007年)

千々和到著『板碑と石塔の祈り』(山川出版社日本史リブレット、2007年)読了。 日本の中世に各地につくられた五輪塔・宝篋印塔や板碑などの石塔が、どのような意味を持ち、地域において如何にして存在し続けたのかを叙述する1冊。 千々和到著『板碑と石塔の祈…

日本史史料研究会編『秀吉研究の最前線 ここまでわかった「天下人」の実像』(洋泉社歴史新書y、2015年)

日本史史料研究会編『秀吉研究の最前線 ここまでわかった「天下人」の実像』(洋泉社歴史新書y、2015年)読了。 秀吉の政策として著名な「太閤検地」「朝鮮出兵」「キリスト教禁止」などや、あまり知られていない秀吉と武家官位や朝廷の問題、また秀吉の出自に…

西股総生著『パーツから考える戦国期城郭論』(ワン・パブリッシング、2021)

西股総生著『パーツから考える戦国期城郭論』(ワン・パブリッシング、2021)読了。 戦国時代の城郭を構成する、空堀・土塁・切岸・虎口・曲輪などのパーツを個別に取り上げ、形態や機能とその変化について、実戦での使用にも即して解説する1冊。 西股総生著『パーツか…

日本史史料研究会編『信長研究の最前線 ここまでわかった「革命者」の実像』(洋泉社歴史新書y、2014年)

日本史史料研究会編『信長研究の最前線 ここまでわかった「革命者」の実像』(洋泉社歴史新書y、2014年)読了。 近年の織田信長研究についての14項目のテーマから、従来の信長像との認識差を明らかにする1冊。 日本史史料研究会編『信長研究の最前線』(歴史新書y…

村井良介著『戦国大名論 暴力と法と権力』(講談社選書メチエ、2015年)

村井良介著『戦国大名論 暴力と法と権力』(講談社選書メチエ、2015年)読了。 戦国時代における暴力と法といった権力論の課題から、戦国大名という規定やその特質を明らかにする1冊。 村井良介著『戦国大名論 暴力と法と権力』(講談社選書メチエ) 概要と感想 …

黒田基樹著『戦国関東の覇権戦争 北条氏VS関東管領・上杉氏55年の戦い』(洋泉社歴史新書y、2011年)

黒田基樹著『戦国関東の覇権戦争 北条氏VS関東管領・上杉氏55年の戦い』(洋泉社歴史新書y、2011年)読了。 伊勢宗瑞の関東進出から上杉謙信が死去するまで、関東支配の正当性をめぐって争った北条氏と上杉氏の争いを中心に、戦国期関東の政治世界を叙述する1…

仁木宏著『戦国時代、村と町のかたち』(山川出版社日本史リブレット、2004年)

仁木宏著『戦国時代、村と町のかたち』(山川出版社日本史リブレット、2004年)読了。 山城国西岡地域と同国大山崎を舞台に、村と町における土豪や連帯組織が、室町後期・戦国時代にかけてどのように社会的に存在したのか、残された文書をもとに追う1冊。 仁木…

高橋秀樹著『中世の家と性』(山川出版社日本史リブレット、2004年)

高橋秀樹著『中世の家と性』(山川出版社日本史リブレット、2004年)読了。 「家」を単位とする社会へ移り変わった中世。同時期の文献資料や絵画資料から、結婚や居住、家の継承や家産の相続、家内のジェンダーなどの様相を探る1冊。 高橋秀樹著『中世の家と性…

黒田基樹著『今川のおんな家長 寿桂尼』(平凡社、2021年)

黒田基樹著『今川のおんな家長 寿桂尼』(平凡社、2021年)読了。 戦国大名今川家の当主代行を務め「おんな戦国大名」とも称される寿桂尼の生涯を、彼女の発給した文書や公家の日記から丹念に検討し、戦国大名家における「家」妻の地位を明らかにする1冊。 黒…

藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』(朝日選書、2006年)

藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』(朝日選書、2006年)読了。 日本の戦国時代における「内戦の村」の様相について叙述した8編の論文を、土一揆と飢餓と戦争の関係と、戦場の村と城の関係の2つの焦点に分けてまとめられた1冊。 藤木久志著『土一揆と城の戦…

読書計器

先日、勉強会で「読書メーター」なるコミュニティサイトの存在を知り、試しに登録してみた。 これまで読書の感想に関しては、Twitterで呟いてきた。 最近では読書感想をこのブログでも投稿してきたが、この読書メーターでは、本に対する感想を投稿できるほか、…

藤木久志著『城と隠物の戦国誌』(ちくま学芸文庫、2021年)

藤木久志著『城と隠物の戦国誌』(ちくま学芸文庫、2021年)読了。 本書は2009年に朝日新聞社より刊行された同名著書が文庫化されたものである。戦国時代、戦乱の被害にさらされた村びとは、どのように自己の命と財産を守ったのか。戦国時代の城や隠物という行…

《コーナー》読了本レビュー

はじめに 読書メーター 年間まとめ 2021年 2020年おうち時間 はじめに ここのところ、毎週エントリを更新していますが、早くもネタ切れに悩んでいます(笑)今回はまたまた新コーナーを立ち上げます。その名も「読了本レビュー」。(カテゴリー: 読了本)今までも…

大石泰史著『城の政治戦略』(角川選書、2020年)

大石泰史著『城の政治戦略』(角川選書、2020年)読了。 戦国期今川氏の4つの城館を対象に、文献史学の立場から城館の政治・経済的役割を考える一冊。 概要と感想 今川氏領国であった駿河・遠江・三河の城館は、今川氏滅亡後に徳川・武田・北条氏の攻防の舞台…

おうち時間に読んだ日本中世史本5選

こんにちは。新型コロナウイルスの影響が続く今日、お元気でお過ごしでしょうか。幸い自分は健康に過ごしております。このコロナ禍による外出自粛中、いい機会だったので、買いためて読んでいなかった歴史本(特に日本中世史)をかなり消化しました。今までで…