非城識人ノート

日本の城、中世史、読書、思いつき…など

2021-01-01から1年間の記事一覧

すぎなみの地域史4杉並@杉並区立郷土博物館

先日、杉並区立郷土博物館(本館)にて行われている企画展「すぎなみの地域史4杉並」を拝見しました。 杉並区立郷土博物館本展は、杉並区内の4つの地域(和田堀・高井戸・井荻・杉並)それぞれの歴史や文化を掘り下げるシリーズ展示「すぎなみの地域史」の第4弾だ…

高橋秀樹著『中世の家と性』(山川出版社日本史リブレット、2004年)

高橋秀樹著『中世の家と性』(山川出版社日本史リブレット、2004年)読了。 「家」を単位とする社会へ移り変わった中世。同時期の文献資料や絵画資料から、結婚や居住、家の継承や家産の相続、家内のジェンダーなどの様相を探る1冊。 高橋秀樹著『中世の家と性…

黒田基樹著『今川のおんな家長 寿桂尼』(平凡社、2021年)

黒田基樹著『今川のおんな家長 寿桂尼』(平凡社、2021年)読了。 戦国大名今川家の当主代行を務め「おんな戦国大名」とも称される寿桂尼の生涯を、彼女の発給した文書や公家の日記から丹念に検討し、戦国大名家における「家」妻の地位を明らかにする1冊。 黒…

藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』(朝日選書、2006年)

藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』(朝日選書、2006年)読了。 日本の戦国時代における「内戦の村」の様相について叙述した8編の論文を、土一揆と飢餓と戦争の関係と、戦場の村と城の関係の2つの焦点に分けてまとめられた1冊。 藤木久志著『土一揆と城の戦…

読書計器

先日、勉強会で「読書メーター」なるコミュニティサイトの存在を知り、試しに登録してみた。 これまで読書の感想に関しては、Twitterで呟いてきた。 最近では読書感想をこのブログでも投稿してきたが、この読書メーターでは、本に対する感想を投稿できるほか、…

藤木久志著『城と隠物の戦国誌』(ちくま学芸文庫、2021年)

藤木久志著『城と隠物の戦国誌』(ちくま学芸文庫、2021年)読了。 本書は2009年に朝日新聞社より刊行された同名著書が文庫化されたものである。戦国時代、戦乱の被害にさらされた村びとは、どのように自己の命と財産を守ったのか。戦国時代の城や隠物という行…

武蔵野の中世@武蔵野ふるさと歴史館

先日、東京都武蔵野市の武蔵野ふるさと歴史館にて行われている特集パネル展示「武蔵野の中世―武蔵野合戦の古戦場を巡る―」 を拝観しました。 特集パネル展示ポスター武蔵野ふるさと歴史館本展では、南北朝時代に鎌倉・府中・小金井・埼玉を舞台におこった武…

《コーナー》読了本レビュー

はじめに 読書メーター 年間まとめ 2021年 2020年おうち時間 はじめに ここのところ、毎週エントリを更新していますが、早くもネタ切れに悩んでいます(笑)今回はまたまた新コーナーを立ち上げます。その名も「読了本レビュー」。(カテゴリー: 読了本)今までも…

大石泰史著『城の政治戦略』(角川選書、2020年)

大石泰史著『城の政治戦略』(角川選書、2020年)読了。 戦国期今川氏の4つの城館を対象に、文献史学の立場から城館の政治・経済的役割を考える一冊。 概要と感想 今川氏領国であった駿河・遠江・三河の城館は、今川氏滅亡後に徳川・武田・北条氏の攻防の舞台…

《コーナー》博物館レポート

目次 はじめに 勝手に博物館展覧会アワード 2021年 はじめに 2021年がはじまってから、本ブログではエントリを数個更新しています。前年までは月1回エントリを書くことを目標としていましたが、今年になってからもっと更新したくなりました。 そこで新コーナ…

戦国時代の鎌倉@鎌倉歴史文化交流館

先日、鎌倉市の鎌倉歴史文化交流館にて行われている企画展「戦国時代の鎌倉 もとの都に成してこそみめ」を拝見しました。 企画展ポスター鎌倉歴史文化交流館本展は、鎌倉幕府以来政治の中心地として栄え、鎌倉府の滅亡とともに荒廃した都市鎌倉において、小田…

寺社からたどる戦国の焼津@焼津市歴史民俗資料館

先日、静岡県の焼津市歴史民俗資料館にて行われている企画展「寺社からたどる戦国の焼津」を拝見しました。 企画展ポスター焼津市歴史民俗資料館(焼津市文化センター)本展は、戦国期の焼津市域を舞台に合戦を繰り広げた今川氏・武田氏・徳川氏の動向や、彼らと…

駿河の南北朝動乱展@藤枝市郷土博物館・文学館

先日、静岡県藤枝市郷土博物館・文学館にて行われている特別展「駿河の南北朝動乱展 今川氏、駿河支配のルーツをたどる」へ行きました。 特別展ポスター藤枝市郷土博物館・文学館 南北朝時代に駿河国内で行われた全国規模の合戦の過程や、それらの合戦での武功…