非城識人ノート

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武蔵野の中世@武蔵野ふるさと歴史館

先日、東京都武蔵野市の武蔵野ふるさと歴史館にて行われている特集パネル展示「武蔵野の中世―武蔵野合戦の古戦場を巡る―」
を拝観しました。

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特集パネル展示ポスター
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武蔵野ふるさと歴史館

本展では、南北朝時代に鎌倉・府中・小金井・埼玉を舞台におこった武蔵野合戦について、パネルでの紹介がなされていました。
観応の擾乱により鎌倉で足利直義が急死した後、南朝方で新田義貞の遺児である新田義興らが上野国で挙兵しました。この後に尊氏軍と新田軍が武蔵野で合戦に及んだのが武蔵野合戦です。

武蔵野合戦の過程に関して、展示では『太平記』の記述と古記録・古文書の記述を比較しており、『太平記』には見られない人見ヶ原・金井原合戦の存在が古記録・古文書から見出されるとし、現在の府中市小金井市付近を舞台に合戦が行われたことが明らかにされています。また、武蔵野市を含む中世の武蔵野は、人々があまり生活せず原野の広がる場所であり、合戦の舞台に選ばれることが多かったようです。

今回、武蔵野ふるさと歴史館にはじめて訪問しました。こじんまりとした雰囲気の歴史館でしたが、展示内容は充実しており、特に井の頭池周辺の遺跡に関する展示は興味深いものがありました。

ホームページ↓
http://www.city.musashino.lg.jp/kurashi_guide/shogaigakushu_koza/rekishikan/1031332.html


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