非城識人ノート

日本の城、中世史、読書、思いつき…など

今年読んだ本2021

今週のお題「買ってよかった2021」

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今年読んだ中公新書3冊

2021年も残りわずかです。今年最後のエントリでは、今年読み終わった本を振り返っていきます。
今年読み終わった本のうち、ブログで紹介した本は下記の20冊でした。

今年刊行された本

やっぱり中公新書

①伊藤俊一著『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中公新書、2021年)

天野忠幸著『三好一族―戦国最初の「天下人」』(中公新書、2021年)

③齋藤慎一著『江戸 平安時代から家康の建設へ』(中公新書、2021年)

今年も中公新書は歴史関係の新刊がたくさんでました。ブログ主は上の3冊を読みました。この3冊に共通した特徴としては、「荘園」「三好氏」「江戸」などテーマを1つに絞り、古代から中世、中世から近世への流れを叙述していた点でした。
通時的な視点から、そのテーマの歴史的な位置付けを明らかにする、まさに新書の醍醐味のようなものを感じた3冊でした。

ジェンダーを考える

国立歴史民俗博物館監修・「性差の日本史」展示プロジェクト編『新書版 性差の日本史』(集英社インターナショナル新書、2021年)

黒田基樹著『今川のおんな家長 寿桂尼』(平凡社、2021年)

高橋秀樹著『中世の家と性』(山川出版社日本史リブレット、2004年)

今年は歴史の中におけるジェンダーにも関心がありました。特に④は昨年行けなかった歴博特別展の書籍版であり、勉強になりました。⑥は今年刊行のものではありませんが、⑤と関連して読んだもので関心が深まりました。

最近の城本

⑦加藤理文著『家康と家臣団の城』(角川選書、2021年)

西股総生著『パーツから考える戦国期城郭論』(ワン・パブリッシング、2021)

藤木久志著『城と隠物の戦国誌』(ちくま学芸文庫、2021年)

2021年12月には、複数の城郭関連本が刊行されましたが、まだ⑦しか読めていません。⑨は文庫化された名著で、勉強しなおすことができました。

積読解消

洋泉社歴史新書y

⑩日本史史料研究会編『信長研究の最前線 ここまでわかった「革命者」の実像』(洋泉社歴史新書y、2014年)

⑪日本史史料研究会編『秀吉研究の最前線 ここまでわかった「天下人」の実像』(洋泉社歴史新書y、2015年)

⑫日本史史料研究会監修・平野明夫編『家康研究の最前線 ここまでわかった「東照神君」の実像』(洋泉社歴史新書y、2016年)

黒田基樹著『戦国関東の覇権戦争 北条氏VS関東管領・上杉氏55年の戦い』(洋泉社歴史新書y、2011年)

黒田基樹著『北条氏康の家臣団 戦国「関東王国」を支えた一門・家老たち』(洋泉社歴史新書y、2018年)

今は亡き洋泉社歴史新書ですが、本棚にたくさん積まれていたのでひたすら解消しました。最前線シリーズは、テーマ別にわかれているので、読みやすいです。

中世考古

⑮浅野晴樹著『中世考古〈やきもの〉ガイドブック 中世やきものの世界』(新泉社、2020年)

⑯千々和到著『板碑と石塔の祈り』(山川出版社日本史リブレット、2007年)

恥ずかしながら⑮が昨年刊行されていた事を知らなかったので、書店で見つけた後に急いで読みました。

戦国大名を考える

⑰村井良介著『戦国大名論 暴力と法と権力』(講談社選書メチエ、2015年)

⑱仁木宏著『戦国時代、村と町のかたち』(山川出版社日本史リブレット、2004年)

藤木久志著『土一揆と城の戦国を行く』(朝日選書、2006年)

⑳大石泰史著『城の政治戦略』(角川選書、2020年)

戦国大名とは何か。今年の個人的で重大な問題意識でした。まだまだ勉強が足りない…。

今年の反省

今年は週一(木曜)更新を目標に記事を書きました。残念ながら毎週は更新できませんでしたが、40数件ほど記事を書くことができました。昨年まで三日坊主でしたが、今年はかなり習慣化してきました。まあ遡及投稿や予約投稿も多かったので、厳密には毎週書いていたわけではありませんでしたが…。
まだまだ至らない点の多いブログですが、講読していただき、星もつけて下さった方々に感謝を伝えたいです。来年もよろしくお願いしますm(_ _)m


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